電子化
本をよく読む。活字も漫画もだ。そのすべてが紙媒体だ。電子書籍も試してみたいが、「紙本」に依存してしまう。紙だろうが電子だろうが内容は変わらないのに、なぜか実物(物質)に拘る。それは、「ここにある」と明確に言えるからだ。目に見えるそのものの「紙本」がある。そこに安心感を覚える。その前提として、僕は「紙本」が好きなのだ。読書ではなく、あくまで「紙本」。もちろん読書も好きだけれど、ただ読書が好きなら電子書籍でもいいのだ。
同じ理論で、例えば音楽のCDや映画のDVDには興味がない。音楽を聴きたければiTunesがあるし、映画もレンタルビデオや動画配信サービスで事足りる。ゲームもダウンロード販売があって便利だ。ディスクどいう実物に拘りはないから、視聴するという目的が果たせればそれでいい。ディスクを眺めていたって、動画が再生されるわけじゃない。
恋愛はどうか。二次元の嫁という概念が出来て久しい。人間は、画面の向こう側、架空で二次元で、人間の意識が創ったキャラクターに恋をすることができる。そうやって少子化が進むのかもしれないけれど、個人が幸せなら、それは素晴らしいことだ。皮肉も他意もない。
さらに、いまはVRの発展が目覚ましい。VRを通して、二次元キャラクターと触れ合うことができる。また、VR上での「人間同士」のコミュニケーションも当たり前になりつつある。いずれは誰もが自分そっくりのアバターを操ることができるようになる。どこでも、誰とでも会える。
人間が「いらない」と判断したものは、どんどん消えていくのだろうな、と感じている。本やディスクは、今後「記念グッズ」として作られるだろう。