顕微新書 

書きたいことなんてないけど習慣だから毎日書いてます

割となんとかなる

 

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致命的に困ったこともなく、今まで生きてます。


 僕は馬鹿だ。思考は鈍く浅い。頭の回転も遅い。すぐブレる。他人の考えに流されやすい。強い意思なんて持ちあわせていない。もの忘れもひどい。家を出るときにゴミを捨てようとして忘れる。帰宅してからようやく思い出す。一度や二度じゃない。先週の今ごろ、なにをしていたかも覚えていない。一昨日食べた夕飯は? その前日に観たアニメは? そもそも本当にアニメを観ていた? 記憶が曖昧である。病気ではない。健全だ。

 

 多分、他人より頭(脳)の機能が著しく低い。だからと言ってその代わりに運動神経がいいわけでもない。人並である。バスケットボールのドリブルはできるし、サッカーのリフティングもそこそこだ。でも、それだけだ。むしろ脳と身体は一体である。人間の身体の構造なんてだいたい同じだから、ある程度の運動レベルは気の持ちようで上げられる。練習すればドリブルもリフティングも誰だってできるようになる。

 

 仕事も苦手だ。効率が悪い。同僚の三倍は遅い。腰も重い。ミスも多い。先週こなした仕事の内容もなかなか思い出せない。

 

 ここまで読んだあなたは「こいつはメンヘラだ」と思ったかもしれない。でも僕が言いたいのは逆である。こんな人間でも、けっこう幸せに生きている。記憶力が弱いから同じ本を何度でも楽しめる。読んだら内容を思い出すし、前回と違う視点で観ることも出来る。得られるものも多い。また、亀みたいに「のろま」な脳ミソでも、考えることは出来る。自分に何ができるか、自分にとって居心地のいい環境を作るにはどうすればいいか、考えることができる。そして僕は、その考えを実現できている。TVゲームや卓球をしているわけではないのだ。ゆっくりでいい。幸せは個人の能力なんかじゃ決まらない。人生、割となんとかなる。