顕微新書 

書きたいことなんてないけど習慣だから毎日書いてます

小さな幸せと自由

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読むとなぜか楽になる漫画。

 今日は漫画を読んだ。僕が一番大好きな漫画の最新刊だ。ジャンルはいわゆる日常系。

 

 この漫画の最新刊が発売される度に買い、それを読むと、かならず気分がリセットされ、楽になる。この漫画には焦りがない。決めつけもない。日常系だから壮大なテーマもない。だからこそ制限もない。後ろめたいはずなのに後ろめたくない。下ネタは多いけど下品じゃない。あるのは小さな幸せと自由だけ。しかし、秘めた力は大きい。

 

 どんなに小さな幸せでも、それなりに集めて磨いて、いろんな角度から眺めてみたら、その価値の大きさがわかる。大きな幸せを否定しているわけではない。ただ、大きなものに価値を見出すことは大変疲れることだ。自分の身体よりもはるかに大きい石を磨くには体力が要る。多視野で眺めるには自ら移動しなくてはいけない。時には重い石をひっくりかえさなければいけない。しかも、すぐには価値が見えてこない。時間がかかる。そもそもこの石に価値があるのか? 貴重な時間を無駄にしているのではないか? そんな不安と対峙しなければ、大きな幸せを掴むことはできない。これはとても大切なことだ。

 

 でも、並行して小さな幸せを感じてもいい。むしろ感じるべきである。人生を苦だけで満たすのは簡単だけれど、楽だけで満たすのは難しい。熱心な仏教徒でさえ無理だろう。だからこそ、小さな幸せをコマメに拾うべきだ。楽しさ、つまり「楽」を感じるべきだ。大きな石を磨くことが、人生のすべてではない。

 

 この漫画の著者のブログがある。彼のブログと漫画の内容は、本質は一緒だ。本音に忠実で、拘らず、理性がある。つまり彼の漫画は、彼そのものに限りなく近い。漫画に秘められた力の正体は、「小さな幸せと自由」という前提に違いない。