顕微新書 

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食べることで「食品ロス」する人たち

 

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わかっちゃいるけど、食べちゃうよね、だっておいしいもの。



 今の日本に暮らしていて、衣食住に困ることはまずない。厚生労働省によると、二〇一八年一月現在における、全国のホームレス数は四九七七人。多いように見えるが、日本の総人口の約〇.〇〇〇〇四%の割合である。よほどのことがない限り、ホームレスになることはないと言える。

 

 そんな日本で問題視されているのが「食品ロス」(日本に限らないけど)。食品ロスは「食べられずに捨てらる食品」のこと指し、テレビやネットニュースでは、節分の恵方巻やクリスマスケーキが、大量に廃棄される光景を見ることができる。飢餓に苦しむ人がいる一方での食品廃棄であり、モラルの低下に繋がるという指摘もある。

 

 ところで、食品ロスの定義(つまり、食べられずに捨てられる食品)で言えば、「食べてしまえば食品ロスにはならない」ということになる。例えば、「食べ物を残すのはもったいないので、お腹いっぱいでも頑張って残さず食べましょう」ということにすれば、食品ロス問題は改善される。ただしその結果、人間は食べ過ぎで動けなくなるし、肥満にもなる。ろくなことにならない。

 

 そもそも、作りすぎなければいいだけの話なのだけれど、それを一旦抜きで考えれば「食べすぎる」ことでしか食品ロスは回避できない。躰を壊したり、ダイエットを強いられたりと、実質的なシワ寄せがくることには違いない。

 

 バカなことを、と思うかもしれないが、この「シワ寄せ」は、今現在の日本でも起こっていることだ。食べすぎで躰を壊す、太ってダイエットをする、というのは、馴染みの深い光景だろう。それは結局、食品を無駄に食べてロスしている、ということに変わりはない。

 

 食べることが幸せ、という理由を除けば、「食べる食品ロス」は、今も無意識に行われている。